
セミナーや講演会の成功するかは、登壇する講師の影響が大きいです。
しかし、その力を最大限に引き出すためには、「当日の講師対応」も重要な要素のひとつ。
講師が安心して登壇できるようなサポートが出来て、はじめて質の高いセミナーが実現します。
この記事では、セミナー当日の講師対応について、お迎えからお見送り、控室対応や機材サポート、謝礼金の取り扱いまでを詳しく解説します。
1. お迎え対応|講師を安心させる第一歩
講師が会場に到着された際、運営側が最初に行う対応が「お迎え」です。
このときの印象が、その後の登壇にも影響します。
- 事前に講師の到着予定時間を共有しておく
- 受付スタッフ、または専任の案内担当が待機する
- 名乗っていただかなくても「〇〇先生、お待ちしておりました」と声をかけられるよう、写真やプロフィールを確認しておく
- 荷物が多い場合は持ち運びを手伝う
初めての会場であれば、控室やお手洗いの場所等も丁寧に案内すると安心です。
2. 控室への案内と備品の用意
講師にゆっくり準備をしていただくためには、控室の環境も重要です。
控室に用意しておくと安心なもの:
- 飲み物(常温のミネラルウォーターなどが無難)
- 時計
- ハンガー
- 鏡(簡易なものでも可)
- ティッシュ、ウェットティッシュ
- 演台で使う資料の控え
- 会場案内や当日のスケジュール表
空調や部屋の快適さについては、事前に確認しておきましょう。
控室で過ごす時間が長くなる場合はのど飴や個包装のお菓子などがあると、講師の方もリラックスして過ごせます。
3. スケジュール・流れの説明
控室では、講師に当日の流れを改めてご説明しましょう。
伝えるべき内容:
- 開演時間・講演開始時間
- 進行方法(司会から紹介→登壇、質疑応答の有無など)
- 講演時間と終了の合図方法(残り10分で合図、など)
- 質疑応答や終了後の流れ
- 撮影・録音の有無(ある場合は必ず確認)
始め方と終わりのタイミングをあらかじめ確認しておくと、講師も安心して登壇できます。
4. 機材サポート|スムーズな進行のカギ
意外と講師が不安を感じやすいのが「機材」。
マイク、パソコン、プロジェクターなど、使用予定の機材がきちんと動作するかを一緒に確認しておくことが大切です。
チェックポイント:
- スライド資料の表示確認(主にプロジェクターや画面共有)
- 音声のテスト(動画・マイクなど)
- クリック操作やポインターの使い方説明
- Zoomなど配信ツール使用時の画面設定やミュート操作説明
特にご自身のパソコンを持ち込まれる講師がいらっしゃる場合は、事前の接続テストと変換アダプターの準備を行っておきましょう。
持ち込みのパソコンが使用できない場合に備えて、予備のパソコンとデータ移行用のUSBを用意しておくと「講演が出来ない」という最悪な状況を防ぐことができます。
5. 登壇時のサポート
講師が登壇する際は、タイミングよく進行をサポートすることが大切です。
- マイクやクリッカーの受け渡し
- 紹介文の読み上げ(ある場合)
- ステージ上の段差・コード類への配慮
- 時間の合図(残り時間の掲示など)
講師が安心して話せるように、舞台袖や近くに運営スタッフがいるようにしましょう。
6. 講演後のお見送りと謝礼対応
講演後は、講師への感謝を伝えるお見送りも大切な役割です。
- 講演の感謝をしっかり伝える(講師の満足度にもつながる)
- 控室で着替えや荷物の確認(忘れ物がないかを見ておく)
- 電車やタクシーの時間確認(必要に応じて手配)
- 謝礼金・お礼状などの手渡し(当日渡す場合)
謝礼の取り扱いについては、事前に渡すタイミングと形式(現金/振込)を確認しておくとスムーズです。
領収書が必要な場合もあるので、フォーマットを用意しておきましょう。
まとめ|講師対応で信頼関係が生まれる
セミナーの成功は、講師の力によって大きく左右されます。
その力を最大限に引き出すには、「安心感」と「信頼」を生む丁寧なサポートが必要です。
- お迎えから控室の案内
- 当日の進行や機材説明
- スムーズな登壇と講演後のお見送りまで
どれも目立たないけれど、上記対応を丁寧に行うことが講師の安心につながります。
「話しやすい会場だった」「丁寧に対応してくれて助かった」
そんな声がいただけたら、次の依頼や紹介にもつながります。
セミナー当日は慌ててしまうこともあるかもしれませんが、講師の対応は丁寧に。
講師との信頼関係を育て、セミナー参加者の満足度を上げていきましょう。