
セミナーは、参加者の前で講師が話し終えた瞬間が「ゴール」のように見えますが、運営としてはここからが“もうひと踏ん張り”の時間。
特に少人数でセミナーを開催している場合や、講師自身が運営も兼ねている場合は、終了後の対応が次回の満足度や集客に直結します。
今回は「セミナー閉会後にやるべきこと」について、現場でよく抜けがちなポイントも含めてまとめました。
イベントや講座を終えたあと、どんな動きをすれば良いか不安な方は、ぜひ参考にしてみてください。
1. 参加者対応:お礼・質問対応・フォローアップ
まずは、会場を離れる参加者への対応が最優先です。
- 「本日はありがとうございました」と丁寧にお礼を伝える
- 質問がある方には立ち止まって対応する
- 感想やフィードバックをくださった方には感謝の言葉を添える
場合によっては、個別の問い合わせや今後のイベントについて興味を示してくれる方もいます。その場で案内ができるように、次回予定や案内チラシ、LINE・Instagramアカウントなどの告知物を事前に準備しておくと、機会損失を防げます。
2. 後片づけ・撤収作業
次に重要なのが、使用会場の撤収と原状回復です。
- プロジェクターやマイク、スピーカーなど機材の電源をオフ
- 備品や資料の回収(名札、アンケートなど)
- ゴミの片づけ(ペットボトルや配布物の残りなど)
- 会場の机や椅子の配置を元に戻す
- 貸出物品の返却(延長コード、ホワイトボードペン等)
撤収作業はスタッフ全員で分担し、時間内に完了できるようタイムスケジュールに撤収時間をあらかじめ組み込むことも大切です。
3. 主催者・講師・会場担当者へのあいさつ
スタッフや関係者との連携もセミナー成功の鍵。終了後は以下のような流れで関係各所に感謝と報告を伝えるようにしましょう。
- 講師に「本日はありがとうございました」と一言伝える
- 会場担当者へ「無事終了しました」の報告とお礼
- スタッフ・アシスタントに労いの言葉をかける
一見当たり前のことですが、慌ただしい中で忘れてしまいがちです。
人間関係を大切にすることで、次の依頼や紹介に繋がることもよくあります。
4. アンケート回収・整理
紙・オンライン問わず、アンケートは改善事項が記載されている重要な資料です。
- 紙アンケートの場合は忘れずに全数回収し、袋などに保管
- Googleフォーム等での実施の場合は、当日中に集計URLや通知設定を確認
- フィードバックを目を通し、次回への改善点をピックアップ
できればセミナー終了後すぐに目を通すことで、主催者の熱量が高いまま振り返りができ、改善意欲も高まりやすいです。
5. SNS投稿・メール送信などの参加者フォロー
閉会後のフォローはリピート率や口コミに大きく影響します。
- SNSで「無事開催できました!」と当日の様子をシェア
- 写真を投稿する際は、参加者の顔が写っていないか配慮
- メールアドレスを取得している場合は、翌日中にお礼メールを送る
シンプルなメールでも、参加者にとっては「また参加してみよう」と思えるきっかけになります。
6. 経費精算・資料の整理・次回へのメモ
意外と後回しにしがちなのが、「運営側の事務的な後始末」です。
- 会場費や交通費などの領収書整理
- 使用した配布物・案内状などをデータ保存
- 振り返りメモをGoogleドキュメントやNotionに残す
特に、次回も同じ会場・講師・スタッフで行う可能性があるなら、「この手配が必要だった」「この機材は不要だった」などのメモを残しておくことが超重要です。
7. できれば24時間以内にやっておきたいこと
セミナー終了後の満足度や次回への記憶は、時間とともに薄れていきます。
できれば以下のことは、開催の24時間以内に終えることを目指してみましょう。
- SNS・ブログ・メールでの「お礼・報告」
- 写真やアンケートデータの整理
- 会場・講師・スタッフへのお礼連絡
- 内部向けの振り返りメモ作成
「参加して良かった」という余韻が残っているうちに、フォローすることが次の成果へと繋がっていきます。
まとめ:閉会後こそ“信頼を積み重ねる”チャンス
セミナー閉会後は、急いで片付けを終わらせたくなる気持ちもありますが、
この時間こそが参加者の印象を深め、主催者としての信頼を積み重ねるチャンスです。
講師や運営者が丁寧に振る舞うことで、
「この人のイベントなら安心して参加できる」と思ってもらえるようになります。
セミナーを1日だけのイベントにせず、次に繋がる場にしていくためにも、
閉会後の対応を大切にしてみてください。