セミナーを企画するとき、多くの主催者や講師が直面するのが「やりたいテーマ」と「集客できるテーマ」のギャップです。
「自分が専門的に伝えたい内容があるけれど、参加者が集まらない…」
「ニッチすぎるテーマだから人が集まらないのでは？」
こんな悩みを抱える方は少なくありません。ですが、やりたいテーマを完全に諦める必要はありません。工夫次第で、ニッチなテーマでも人を集め、満足度の高いセミナーにできます。
この記事では、やりたいテーマで集客が難しい場合の工夫と具体的な対策を解説します。
集客できない理由を理解する
まずは「なぜ集客が難しいのか」を整理しましょう。
- ニーズが限定的：対象者が少ないため、大々的に募集しても人数が集まりにくい。
- 参加メリットが見えにくい：テーマは面白くても、「参加することで自分に何が得られるか」が伝わっていない。
- 情報が届いていない：必要としている人がいても、その人たちに情報が届いていない場合があります。
つまり、テーマそのものよりも「伝え方」「切り口」「届け方」に課題があることが多いのです。
テーマの切り口を工夫する（マイナーな例で解説）
やりたいテーマをそのまま打ち出すと難しくても、切り口を変えることで集客力は大きく向上します。
マイナーな人物の例
例えば、知名度は低いですが優れた槍の使い手である戦国時代の武将 可児才蔵 に関するセミナー。
当時の大将である豊臣秀次に臆せず意見を伝えたり、自分の部下を大切にしていたとエピソードを持つ彼の考え方を現代ビジネスやリーダーシップの学びに結びつけると参加者の関心を引けるかもしれません。
- 「戦国の影の策士 可児才蔵に学ぶ現代リーダーの心得」
- 「知る人ぞ知る可児才蔵の戦術から学ぶ問題解決法」
ポイントは、歴史の知識だけでなく現代に活かせる学びを提示することです。
マイナーな元素の例
さまざまな工業製品に利用されてきたが、近年は毒性が懸念されている「カドミウム」をテーマにした場合も同様です。
単に「カドミウムの性質を学ぶ」とすると専門的で難解ですが、以下の切り口に変えると参加者が増えやすくなります。
- 「身近な環境と健康に潜むカドミウムの影響」
- 「食品や工業製品に潜むカドミウムの話～安全に生きるための基礎知識～」
マイナーなテーマでも生活や仕事に関連づけることがポイントです。
ターゲットを明確にして訴求する
やりたいテーマがそのままでは広く集まらなくても、ターゲットを絞ることで集客できる場合があります。
- 学生向け：「就職に役立つ知識」
- 若手社員向け：「仕事に直結するスキル」
- 管理職向け：「組織をまとめるためのヒント」
- 経営者向け：「事業拡大のためのノウハウ」
「このセミナーは自分のためだ」と思ってもらえるように、具体的な対象を明示しましょう。
参加メリットを前面に出す
セミナーに参加する人は、テーマそのものよりも 「得られる成果」 を重視します。
- 「このセミナーで○○ができるようになります」
- 「参加後すぐに使える知識が手に入ります」
- 「同じ悩みを持つ仲間とつながれます」
「このセミナーに来れば、自分の課題が解決できる」とイメージさせることが大切です。
他テーマとの組み合わせを検討する
やりたいテーマを単体で扱うのが難しい場合は、関連テーマと組み合わせる方法も有効です。
- 「AI技術」＋「中小企業の集客」
- 「心理学」＋「営業スキル」
- 「健康」＋「働き方改善」
複数の切り口を組み合わせることで、参加者層を広げることができます。
小規模開催でトライする
最初から大人数を集めようとすると、難しさが増します。
まずは 小規模セミナー（5〜10人規模） で開催し、ニーズを確認しましょう。
- 少人数だからこそできる深い対話
- 参加者の声を直接聞き、次回に活かせる
- 実績を積み重ねることで、次回以降の集客にもつながる
「まずは小さく始めて、徐々に拡大する」ことが安心して進められる方法です。
集客方法を工夫する
テーマの工夫に加えて、集客チャネルを見直すことも大切です。
- SNSで専門分野に興味のある人を狙う
- メルマガや既存顧客に直接案内する
- 専門コミュニティに情報を共有する
- 他のセミナーやイベントとコラボして開催する
「必要としている人に情報が届いていない」だけの可能性もあるため、チャネルの工夫は効果的です。
セミナー後の仕組みを作る
やりたいテーマで集客が難しい場合でも、一度来てくれた人に次も来てもらう仕組みを作れば継続的に成り立ちます。
- セミナー後のアンケートで次回テーマの希望を聞く
- 定期開催を告知してリピーターを増やす
- 会員制やコミュニティを作って継続的に交流する
最初は小さな集まりでも、継続すれば「このテーマの第一人者」として認知されるようになります。
まとめ
やりたいテーマで集客が難しいと感じると、「やっぱり現実的じゃないのかも…」と諦めたくなることもあります。
ですが、実際にはテーマそのものではなく、「伝え方」「切り口」「集客の工夫」によって結果は大きく変わります。
- テーマの切り口を工夫する
- ターゲットを明確にする
- 参加メリットを前面に出す
- 他テーマと組み合わせる
- 小規模から始める
- 集客チャネルを見直す
これらを実践すれば、あなたの「やりたいテーマ」も十分に形になります。
大切なのは、自分が伝えたいことと参加者が求めていることをつなげる工夫です。
あなたのやりたいセミナーが、多くの人に届き、価値を提供できる場になることを願っています！