初めてでも安心!セミナー受付の言葉遣い・セリフ集

セミナー運営において、最初に参加者と接するのが受付担当です。
受付での対応は、参加者にとって「このセミナーは信頼できる」「安心して参加できる」と感じてもらう大切な瞬間。逆に、不安を与えるような言葉や態度は、その後の満足度に影響してしまいます。

「何をどう話せばいいかわからない」
「セリフが決まっていれば安心できる」

そんな方のために、本記事では受付担当者がそのまま使えるセリフ例をシーンごとに紹介します。
これを読んで伝え方が分かっていれば、当日も落ち着いて対応できるようになりますよ。

受付の基本姿勢と心構え

  • 明るい表情で、視線を合わせて挨拶する
  • 声はやや大きめで、聞き取りやすさを意識
  • 初めて来る方は緊張しているので、安心感を与える言葉を添える

たとえマニュアル通りの対応でも、表情と声のトーンで印象は大きく変わります。

入場時の挨拶と名前確認

セリフ例

「おはようございます。本日はご参加いただきありがとうございます。」
「お名前を教えていただけますか。」

※名簿照合が必要な場合は、以下を追加
「確認のため、フルネームでお願いできますか。」

名札・資料の渡し方

セリフ例

「こちらが本日の資料と名札です。名札は見やすい位置にご着用をお願いします。」
「資料はセミナー中に使用しますので、お手元にご準備ください。」

※このタイミングで会場の場所や開始時間を一緒に伝えると安心感が増します。

会場・設備の案内

受付では、参加者が迷わず移動できるように案内を添えることが大切です。

セリフ例

  • 会場案内
    「会場は右手奥の〇〇室になります。どうぞお進みください。」
  • トイレ案内
    「お手洗いは受付を出て左手にございます。」
  • 休憩スペース案内
    「休憩は会場前のラウンジをご利用いただけます。」
  • コートや荷物の場所案内
    「お荷物は会場入り口横のクロークにお預けいただけます。」

短く区切って、手のジェスチャーを添えると、さらに分かりやすくなります。

遅れてきた参加者への対応

セリフ例

「お待ちしておりました。すでに開始しておりますので、静かにご入場ください。」
「今のセッションは進行中ですので、後方のお席をご利用ください。」

※遅刻者は気まずさを感じているので、責めるトーンは避けることが重要です。

キャンセル・名簿にない参加者への対応

セリフ例(名簿に名前がない場合)

「恐れ入ります。名簿にお名前が見当たりませんので、お申込み内容を確認させていただけますか。」

セリフ例(キャンセル扱いだが来場された場合)

「本日はご来場いただきありがとうございます。確認のため、主催者に連絡いたしますので少々お待ちいただけますか。」

柔らかい言い回しで「確認の必要がある」ことを伝えるのがポイントです。

クロージング時の声かけ

受付担当はセミナー終了後も参加者と接する場面があります。
帰り際に一言添えると、好印象でセミナーを終えることができます。

セリフ例

「本日はご参加いただきありがとうございました。」
「お気をつけてお帰りください。またのご参加を心よりお待ちしております。」

よくある日本語の間違いと言い換え例

セミナー受付では、ちょっとした言葉の選び方が参加者の印象を大きく左右します。普段の会話では気にならなくても、ビジネスシーンでは不自然・失礼に聞こえてしまう言い回しがよくあります。ここでは、代表的な間違いと正しい表現をまとめました。

① 「お名前を頂戴してもよろしいでしょうか」

  • NG:尊敬語と謙譲語が混ざって不自然。
  • 正しい言い方:
    「お名前を教えていただけますか」
    「お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか」

② 「ご苦労さまです」

  • NG:目上の人に使うと失礼。部下や同僚に向ける表現。
  • 正しい言い方:
    「お疲れさまでございます」
    「本日はありがとうございます」

③ 「大丈夫です」

  • NG:カジュアルで曖昧。受付対応では不親切な印象になることも。
  • 正しい言い方:
    「承りました」
    「問題ございません」

④ 「こちらでよろしかったでしょうか」

  • NG:「よろしかった」は過去形。ビジネス敬語として不自然に感じる人も。
  • 正しい言い方:
    「こちらでよろしいでしょうか」
    「こちらでお間違いないでしょうか」

⑤ 「少々お待ちください」

  • NG:問題はないが、事務的でそっけなく感じる場合がある。
  • 正しい言い方:
    「少々お待ちいただけますでしょうか」
    「ただいまご案内いたしますので、少々お待ちくださいませ」

まとめ

受付の対応は、セミナーの第一印象を決める重要な役割です。
今回紹介したセリフは、そのまま使える実践的な例ばかり。声に出して練習し、当日は安心して参加者を迎えましょう。

参加者にとって「ここに来て良かった」と思える瞬間は、受付から始まっています。
あなたの一言が、セミナー全体の雰囲気をより良くする力を持っているのです。